『shane THE POGUES:堕ちた天使の詩 』
2007.10.13(Sat)
音楽ものを2本連続で見た


『shane [シェイン] THE POGUES:堕ちた天使の詩 』
シェイン-ザ・ポーグス:堕ちた天使の詩 シェイン-ザ・ポーグス:堕ちた天使の詩
シェイン・マガウアン (2006/03/03)
ナウオンメディア(株)

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THE POGUESのシェインを追ったドキュメンタリー
インタビューだけじゃなくライブ映像やPVも入ってた

アイルランドと酒とドラッグ
もともと汚かった歯がたくさん抜けちゃって
シェインはあり得ないくらい汚い風貌なのだけれど
なんとまぁ……美しい……
世の「だめんず」とか言ってる人はシェインの恋人を見習って欲しい(笑)

何よりも素晴らしかったのはシェインの父ちゃんだった
「オレの息子はバカじゃない。脳細胞がちょっと壊れてるだけだ」と言う
父ちゃんの鏡のような人だと思ったよ


もう一本

SUPER 8 SUPER 8
エミール・クストリッツァ、ストリボール・クストリッツァ 他 (2003/02/28)
パイオニアLDC
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エミール・クストリッツァ監督
ノー・スモーキング・オーケストラのロードムービー

初めて聞く音楽だった

すごい、すごい!格好いいし、楽しい!
監督(Gt)と息子(Dr)の本気のような取っ組み合い遊びや
妙に可愛くて可笑しくてパワフルなライブ
大満足の一本だった

シェインといい、ノー・スモーキング・オーケストラといい
どっちもクラッシュが絡んでたのが、なるほどって感じ

しかし、どっちも大人数のうえ、きちゃないオヤジばっかだ
大酒飲みで煙草めちゃ吸ってお腹たるんで
……なのに格好いいんだよな



『あのひととここだけのおしゃべり』よしながふみ
2007.10.11(Thu)
ツラい合宿が終わって、次のレジュメをそろそろやらなきゃなんて思ってたら
例年より中間報告の日程が早くなったと連絡
……どないしよ

……どないもならんけど


とかいいつつ、大人数家ご飯をやったり、外ご飯やったり
河原でワイン(サングリア)やったり、ボーリングやったり、結構しっかり遊んでる

映画もたくさん観てるから忘れないうちに書いておきたいんだけどな……



よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり よしながふみ対談集 あのひととここだけのおしゃべり
よしなが ふみ (2007/10/04)
太田出版

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読み終わったので覚書

やまだないと×福田里香×よしながふみ


福田 男の子の(注:エロ)マンガは、かわいい女の子がいれば、自分は描いてなくても感情移入はできるんだよね。いなくていいの。触手でいいの。
やまだ (笑)
福田 でも女の子の場合は、ものすごく細かく決まってるじゃない。相手が身長が187センチぐらいで、メガネじゃないのかメガネなのか、髪の毛は黒いのか白いのか、で、学歴とかプロフィールが決まっている、マンガのなかで。少女マンガもそうだけど、BLも、まずはじめにプロフィールが全部出てくるよね。(: 24)

 

志村貴子×よしながふみ


よしなが 男性と女性とでは、萌えに関して大きく違いますよね。女性の萌えは、関係性に萌える。
志村 男性は、属性に萌えますよね。単体のキャラに萌える。
よしなが そうですね。私は主従下克上が好きなんですが、主が必ずこういうキャラでないとダメ、というような決まりは私の中にはないですもん。キレ者の主だろうが無能な主だろうが、そんなことはいいんです。大事なのは主従という関係なんだから。(: 252)



・二次創作の「やおい」では、結構、触手モノは見るのだけど、もちろんそれは、男性向けの触手とは違う構造を持っている。「かわいい女の子がいれば」自分は「いなくていい」というのは、男性向けの場合、女の子キャラ×男性読者という一対一の構造のため、男性キャラが書き込まれる必要がないから(森岡正博の「自閉した欲望回路」文脈では異論が出る?)。
・「男性=属性萌え/女性=関係性萌え」という言葉は同意。
・受け攻めがどのような「関係」であるかが重要なヤオイにとって、細かなキャラの設定が大切なのは当然(でも「関係」が先で後でキャラがくるっていうよしながが言っているタイプと、キャラが先にきてその後で「関係」がくるタイプがあると思う。そもそもよしながもリョータに萌えて小暮をあてたって発言してるし。となると、オリジナルと二次を一緒に語ることが難しいのか?)

三浦しをん×よしながふみ


よしなが (市川ジュン『陽の末裔』に)立場の違った二人が登場するんですが、この二人が、互いを本当に理解し合える相手ではないとわかっていながら、どちらかが窮地に陥ると必ず片方が助けるんです。志を同じくはしないけれど、助け合うこともある。もうね、やおいなの(笑)。私は女性同士でもこういう間柄は”百合”だとは思わないんです。価値観の違う者同士、でも相手を認めているその関係は、女性同士であっても、私にとってはやおいなんですよ。(: 153)



・ライバルであり同士(バディ)でもある関係が「ヤオイ」だとよしながは言っているのだけれど、そういう「対等な関係性」はヤオイの一つの要素であって、ヤオイを定義するものではないんじゃないだろうか。ヤオイには「男同士」という大前提があるし、ヤオイ好きの女子が女同士の対等な関係の物語にも萌えるなら、なぜ、男同士の話しか書かれないのかって疑問が残る。ヘテロセクシズムの内面化?そこで落とすと、見逃してしまうものがいっぱいあるような気がする。
・身も蓋もないけれど、「男」が好きなんだよ、きっと。その「男」ってのが幻想、イメージであることがポイントなんだと思う。イデアっていうか……。それに対して「女」は自分自身の身体がそうだし、社会的に「女」であることを要請されているのだから幻想を抱くことが難しいし、抱きたいと思わないんじゃないだろうか。「男」っていう未知の領域で遊ぶ楽しさなんだと思う。



楽しく読めたやおい論ではあったけれど、若干のモニョりもあった
もう少ししたら感想とか出てくるかな
そっちの方が楽しみだ



『GHOST HITS 95〜99 』ソウル・フラワー・ユニオン『ボ&ガンボ』BO GUMBOS
2007.09.23(Sun)
GHOST HITS 95〜99 GHOST HITS 95〜99
ソウル・フラワー・ユニオン (2001/12/12)
KRE

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去年受けた酒井隆史先生の講義で
10年ぶり(もっとかな)に聞いたソウル・フラワー・ユニオン

この集中講義、ものすごく面白い内容だった
スピリチュアル→ゴスペル→ブルースの流れの後に添田唖蝉坊だもん
『インターナショナル』を聞く講義なんて、もうないだろうな(笑)

レポートを提出した後に
ベルサーニの「直腸は墓場か?」の訳が酒井先生だったことに気づいた
うっかりだった。もったいないことしちゃったよ
聞きたいこといっぱいあったのに
打ち上げで松田聖子の話とかしちゃったよ……



ソウル・フラワー・ユニオン、いいねぇ
ニュー・エストの頃、エッグで何度か観た記憶
メスカリン・ドライブと一緒のライブが多かった気がする
メジャーになってすぐくらいのPVが好きで
何度も繰り返して見てた
……曲のタイトルが思い出せないけど


思い出したのはボ・ガンボスの「トンネル抜けて」「夢の中」あたりの曲
沖縄調がボ・ガンボスをイメージさせたっていうのではないんだけど
ソウル・フラワー・ユニオンの何曲かとテイストが似てる


ボ&ガンボ ボ&ガンボ
BO GUMBOS (2000/07/19)
ERJ

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ローザ・ルクセンブルグのシングルは「アイスクリーム」と何だったっけ?



……物忘れがどんどん進んでる



合宿終了
2007.09.23(Sun)
合宿が終わっても気鬱は晴れず
思い出せば出すほどムカついてくるし悲しくなる
こんな状態で最後まで辿り着けるのか不安だ

そもそも無理があったのかもしれないなぁ
自分の力以上のところに入ってしまったんだろうし

ともあれ
「脱性化」というか、セクシュアリティ抜きのジェンダー論に何の意味があるのだろうか?
それなら、ジェンダーとセクシュアリティは深く結びついたものである、
という言葉は何を指すんだろう?

女の「性的欲望」と「関係性」には何らかの関連があるというのが私の考えだけれど
それを「脱性化」すべきだと言われているようだった
でもそれじゃ「欲望」も「セックス」も隠されてしまう
隠すことで何が得られるの?
女だけにある神聖な「性」?

大学の先生と生徒が恋愛関係を持つことを、
あえて戦略的にセクハラだと言わなければならないのが
今のフェミニズムの状況だ、と
……そんなバカな
理論のために実体を否定しなければならないフェミなんて要らない

田中美津の
「嫌いな男が胸を触ってくるのに怒り、好きな男が触りたいと思うお尻が欲しい」
という言葉に私は同感する
フェミニズムは「好きな男が触りたいと思うお尻が欲しい」ということを
隠したいように思えて仕方ない

わからん……
フェミニズムって、何のための誰のためのものなんだ?

『Timeless』『よつばと!』と父親『Cool Struttin'』『Moanin'』『Miles in the Sky』
2007.09.14(Fri)
中途半端な原稿を提出することになってしまって、かなり鬱
それでもなんとか出せて安堵
そして頭はボンヤリしたまま

原稿書きの間、ヘビー・ローテーションだった1枚

Timeless Timeless
Sergio Mendes (2006/02/14)
Concord

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Sergio Mendesがヒップホップ系のミュージシャンと一緒にやってる
嗚呼、格好いいし気持ちいい

そして
沈みがちだった気持ちを癒やしてくれたのは、よつば

よつばと! (1) よつばと! (1)
あずま きよひこ (2003/08/27)
メディアワークス

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やっぱり、とーちゃんはすげー!!」の言葉に泣いた
ホントによつばは可愛いなぁ



私にも「とーちゃんはすげー!!」って思ってた時期もあった訳で


父親の思い出といえば日曜日

『Cool Struttin'』が朝

Cool Struttin'Cool Struttin'
(2006/03/06)
Sonny Clark

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『Moanin'』お昼ごはんあたりの時間

Moanin'Moanin'
(1999/04/26)
Art Blakey & The Jazz Messengers

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夕方くらいになると『Miles in the Sky』

Miles in the SkyMiles in the Sky
(1998/10/05)
Miles Davis

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もっと色々聴いてたけど、親父の日曜日ってイメージはこれだ
あとは競馬とキリンラガーの瓶とロングピースの甘い煙の匂い

あっちでもパカパカ煙草吸って、呑んだくれてるんだろうなぁ
沖縄の空の下では嫌いだったオリオンも美味しいんじゃないかな


『ロバート・イーズ/ROBERT EADS』
2007.09.02(Sun)
ゼミのSちゃんからのメールに励まされノロノロと動く
Zもまた翻訳の仕事がきたみたいだし、しばらく晩酌は控えなきゃ

「でも、まぁ……明日からすっか」って感じでまた映画


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ロバート・イーズ/ROBERT EADS
(2004/07/23)
ドキュメンタリー映画

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ロバート・イーズ。アメリカ・ジョージア州に住むこの人物は、かつて女性として生まれ2人の息子を育てた後、男性として生きることを選んだ。彼の最愛のパートナー、ローラは男性として生まれ、現在では女性としての人生を送っている。ロバートは、女性だった頃の遺物である子宮が末期ガンに侵されていた。余命は残りわずか。それでも近くアトランタで開催されるトランスジェンダー(身体の性と心の性に違和を感じている人)の大会に参加しようと楽しみにしている。ロバートの病状は日々悪化し始め、ローラは献身に身の回りの世話をする。大会はもう間近に迫っていた。



アメリカ南部の、あまりにも典型的な風景と音楽と食事
鶏の鳴く声とロバート・イーズの時折、高くなる声

3人のFtMTSと彼らのパートナーが「別の家族」となって生きている
元々の家族と、それぞれの形で折り合いをつけながら

日を追うごとにやせ細っていくロバート・イーズはずっと紳士だ
最期の時を迎える小さなベッドの上で
彼よりも大きなローラを抱きしめながら、優しく彼女の肩を撫でていた

「性器の形で男か女か決まる訳じゃない」

優しくて格好いい人だ

トランス・アメリカ』でMtFTSのブリーは美しい肉体をしていたのだけど
ロバートを含めて、この映画に出てきた、彼らの術後の痛々しく無惨な傷跡は
目を覆いたくなるようなものだった

ロバートの癌が手遅れになった経緯や
最後の最後まで病院側の受け入れ態勢が冷たかったことが
あまりに悲しい


エンドロールが終わっても、しばらくの間、涙が止まらなかった
静かに始まり静かに終わった映画だった
私たちの涙も静かに流れていた

良い映画だった


『デブラ・ウィンガーを探して』
2007.08.29(Wed)
重いながらもようやく動きだした頭
暑さを言い訳にできるのも、あと少しだろう


観たいと思っていた一本


デブラ・ウィンガーを探してデブラ・ウィンガーを探して
(2005/07/06)
ロザンナ・アークエット

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ハリウッド女優に、ロザンナ・アークエットがインタビューする形式のドキュメント
彼女自身の言葉もたくさん収められている

テーマには「家庭と仕事の両立」
とはいっても、「家庭」とはほぼ「子育て」のことを指していた
シングルで子どもを育てている人が多かったせいかもしれないが
あまりパートナーの話は出てこない
大きなポイントだと私は思うのだけれど……

仕事も子育ても、というスーパーウーマン的な姿を模索しているような人もいれば
その妥協点を探して自分らしいスタイルを掴もうとしている人もいる
「自己表現」が仕事の形になっているのが女優だと言う人もいれば
「お金のためにイヤな仕事もする」とか「働かなくちゃ食べていけない」と言う人もいた
一般的な人々より高収入であろう彼女たちが
「お金」が必要だから働くと語る姿はちょっとショック

いろいろ面白かった映画なのだけれど
気になったのは"fuckable""fuckability"という言葉
「女性が俳優という仕事をするうえで必要な条件は?」という問いに対する答えが
「fuckability!」だったのだ
若さ至上主義で、なおかつfuckableであることが求められるハリウッドで
彼女たちは「仕事がない」とこぼす
「足の裏のような顔をした男たち」がこの世界を牛耳っているせいだ、と笑いながら


そういえば、この前読んだ草間彌生の自伝でも
「私は決してスポンサーや画廊主などとは寝なかった」という下りがあったのを思い出す

無限の網―草間弥生自伝無限の網―草間弥生自伝
(2002/03)
草間 弥生

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「オレの女」扱いや「fuckable」だというレッテルがはられることに
彼女たちがノーと言うことと
男が求めることを飲むことで自分の位置や心が安定することを知っていて
それを利用する女たちがいること
……離れた場所にある話ではないのだと考えたい



映画ではウーピー・ゴールドバーグのシーンがよかった
なんてセンスのいい、なんて頭のいい人なんだろう
大きくなってしまった自分のお尻を「尻が私をストーキングしてるんだよ!」と言って大笑いし
「胸が「落ちる!」って叫んでるのよ!」と笑う
「男は食べさせていくもの」みたいな断言も格好良かったしね